岡田海緒さん市民栄誉表彰(2025年度)

市民栄誉表彰は、文化、芸術、スポーツ等の分野においてその功績が顕著であり、市の知名度、または郷土への帰属意識の向上に寄与したと認められる方を表彰する制度です。
2026年1月に、岡田海緒さん、中島佑気ジョセフさんを表彰しました。
岡田海緒(おかだみお)さんプロフィール
立川市出身。1997年生まれ。デフアスリート。
東京都立中央ろう学校、日本女子体育大学卒。生まれつき耳が聞こえず、高校までろう学校に通う。幼いころから身体を動かすことが好きで、陸上競技については高校から本格的に始める。女子デフ陸上を牽引するリーダーシップ的存在。東京2025デフリンピック陸上競技の日本代表の主将。三菱UFJリサーチ&コンサルティングAC所属。
デフ陸上競技女子800メートル、1500メートル、1マイル日本記録保持者。
立川市内学校の訪問など立川市ゆかりのアスリートとして活動。
独占インタビュー
-市民栄誉表彰を受けての想いをお聞かせください。
立川市の市民栄誉表彰をいただいて大変嬉しく思っております。
立川市出身のアスリートとしてデフリンピックに参加したことにより、市のアピールに貢献できたのではないかと感じ、これからも一生懸命活動していきたいと思います。
-これからの抱負についてお聞かせください。
東京2025デフリンピックでは、目標としていたメダル獲得にはかなわず、悔しい気持ちが残っていますが、立川市のみなさんの応援が大きな力となりました。次のデフリンピックは、2029年にギリシャで開催されます。それに向けて頑張っていきたいと思います。引き続き応援のほどよろしくお願いいたします。
-立川で好きな場所や思い出の出来事を教えてください。
かつて存在した第一デパートの地下にあったスパゲッティ店「サンモリノ」のミートソーススパゲッティやピラフが大好きでした。すこし太めの麺に濃厚なソースが絡んで、どこか懐かしい味が今でも忘れられません。店主の方がいつも笑顔で迎えてくれたことも、温かい思い出です。
また、立川はラーメン激戦区としても有名ですが、そのなかでも「鏡花」は小学時代から通っているお気に入りのお店です。東京2025デフリンピック前に訪れた際、たまたまオーナーの町田さんが厨房に立っていて、「デフリンピック頑張れよ!」と励ましの言葉をいただき、とても力になりました。
学生時代は「立川シネマシティ」によく映画を見に行きました。特にシネマ・ツーのシートの間についているライトが幻想的で、映画の世界に入り込むような特別な時間を過ごせました。
昭和記念公園も、四季折々の自然を楽しめる大好きな場所です。
-2025年7月にご結婚されたと伺いました。おめでとうございます。
ありがとうございます。相手は台湾出身なので、生まれ育ってきた文化や言語が違います。その違いを認め合い尊重し合うこと、そして自分の気持ちをしっかり伝えることの大切さを改めて感じています。お互いの違いを受け入れることで、視野が広がり、毎日がより豊かになりました。また、心の支えとなる存在がいることは、とても大きな力になっています。
-大切にしている言葉を教えてください。
「完璧より前進」という言葉を、いつも心の片隅においています。競技をしていると、うまくいかないことの方が多く、むしろ失敗の連続です。でも、完璧を目指すよりも、大切なことは一歩ずつ前に進むことだと思います。練習だからこそ、たくさん失敗していい。失敗を恐れていたら、本番でそれ以上のことはできません。うまくいかなかったことや、失敗の原因を知り、次に活かすことが成長につながると信じています。
-市では、出身の違いや障害の有無などに関係なく、誰もが自分らしく活躍できる社会の実現を目指しています。先天性聴覚障害をもちながら世界の舞台で活躍する岡田選手の言葉で勇気づけられる子どもたちがいます。そのような子どもたちへのメッセージをお願いします。
もし生まれ変わったら、また「ろう者」として生きたいと思っています。
耳が聞こえないことを自分の「障害」と感じたことはありません。それが私にとっての「当たり前」であり、ろう者として生まれたからこそ、たくさんの素晴らしい出会いや経験があり、今の自分につながっています。
もちろん、社会にはまだまだ壁があるのも事実です。聞こえる人が「普通」とされる中で、ハンデを感じることもあります。でも工夫をしたり、周りの人と助け合ったりすることで、乗り越えられることもたくさんあります。
夢を持つこと、挑戦することはとても大切です。自分の「違い」を大切にしながら、自分らしく前に進んでいってほしいと思います。失敗しても大丈夫。これまで積み重ねてきた自分を信じて「自信」をもって挑戦してほしいです。私もつねに前向きに頑張りますので、皆さんも一緒に一歩ずつ進んでいきましょう。応援しています。