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熱中症は、気温が高いことなどで、体温の調節機能がうまく働かず、体内に熱がこもり、体温が異常に上昇することで起こります。気温がそれほど高くない日でも、急に気温が上がった日や、湿度が高い日、風の弱い日、体が暑さに慣れていない時は注意が必要です。
暑ければいつでも起こる危険性があることを認識し、日頃からひと涼みや予防について声をかけ合いましょう。特に、子どもや高齢者は熱中症にかかりやすいため、周囲の見守りが大切です。重症化すると死に至る可能性もありますが、正しい知識と適切な行動で防ぐことができます。
室内にいても屋外にいても水分をこまめにとる
日本救急医学会がまとめた熱中症の診療指針によると、重症度が次の三つに分類されました。
自力で水が飲めない場合は、無理に水を飲ませず、医療機関へ。意識がない場合は、すぐに救急車を呼びましょう。
救急車を呼んだ方がいいのかどうか、判断に迷った場合は下記の「東京消防庁救急相談センター」をご利用ください。
上記以外の電話やつながらない場合は、次の番号へおかけください。
東京消防庁救急相談センターは、急な病気やケガをした場合に、「救急車を呼んだほうがいいのかな?」「今すぐ病院に行った方がいいのかな?」など迷った際の相談窓口です。
暑さ指数(WBGT(湿球黒球温度):Wet/Bulb/Globe/Temperature)は、熱中症を予防することを目的として1954年にアメリカで提案された指標です。単位は気温と同じ摂氏度(℃)で示されますが、その値は気温とは異なります。
暑さ指数(WBGT)は人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい(1)湿度、(2)日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、(3)気温の3つを取り入れた指標です。
暑さ指数(WBGT)は、
の割合で要素を加味して算出されます。
暑さ指数(WBGT)が28℃を超えると、「厳重警戒」または「危険」となり熱中症患者が著しく増加するとされています。
暑さ指数(WBGT) |
目安 |
日常生活における注意事項 |
熱中症予防のための運動指針 |
---|---|---|---|
31℃以上 |
危険 |
高齢者においては安静状態でも発生する危険性が大きい。 |
運動は原則中止 特別の場合以外は運動を中止する。 |
28℃以上 31℃未満 |
厳重警戒 |
外出時は炎天下を避け、室内では室温の上昇に注意する。 |
激しい運動は中止 激しい運動や持久走など体温が上昇しやすい運動は避ける。10~20分おきに休憩をとり水分・塩分の補給を行う。 |
25℃以上 28℃未満 |
警戒 |
運動や激しい作業をする際は定期的に充分に休息を取り入れる。 |
積極的に休憩 積極的に休憩をとり適宜、水分・塩分を補給する。激しい運動では、30分おきくらいに休憩をとる。 |
21℃以上 25度未満 |
注意 |
一般に危険性は少ないが激しい運動や重労働時には発生する危険性がある。 |
積極的に水分補給 熱中症の兆候に注意するとともに、運動の合間に積極的に水分・塩分を補給する。 |
日本生気象学会「日常生活における熱中症予防指針Ver.3」(2013)、公益財団法人日本スポーツ協会「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」(2019)より
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