オスプレイに関するプレスリリース

ページ番号1005345  更新日 2024年4月18日

北関東防衛局からの説明(2月7日付)

防衛省北関東防衛局から、本プレスリリースに関連して、下記内容の説明がありましたので、お知らせします。

1.オスプレイの部品交換について

  • 本件について、米側から、「オスプレイのクラッチを原因とする特有の現象(HCE:注1)の発生を予防するための措置の一環として、一定の使用時間を経過した一部の部品(IQA:注2)を交換することにした」との説明がありました。
  • 詳細については引き続き確認中ですが、今回米側が発表した部品交換の措置は、あくまで予防的な措置であり、オスプレイの機体自体の安全性に問題はないということに変わりありません。なお、オスプレイのすべての搭乗員は、安全に飛行するための手順について訓練を受けています。また、搭乗員が飛行中に本現象に適切に対処可能となるよう、シミュレータ訓練にも本現象が反映されています。
  • (注1:HCE=ハード・クラッチ・エンゲージメント、プロペラとそのエンジンをつなぐクラッチが離れ、再結合する際に衝撃が発生する現象)
  • (注2:IQA=インプット・クイル・アッセンブリ―、エンジンの動力をローターに伝えるクラッチ関連の部品)

2.今回の措置の対象について

全てのオスプレイについて、一定の使用時間を経過したものは部品交換の対象となっていますが、対象となる機体が所属する部隊や機数などの詳細については、米軍の運用体制に関することであり、お答えできません。

3.オスプレイのクラッチを原因とする特有の現象について

  • 米側からは、根本的な原因は引き続き調査中であるが、今回の措置は、オスプレイのHCEの発生を予防するための措置の一環として行うものとの説明を受けています。詳細については引き続き確認中です。
  • いずれにしましても、当該現象については、全ての種類のオスプレイの設計や技術に係る安全性について責任を有する米軍専門部局より、機体自体の安全性に問題が無いことを確認しており、飛行の安全にかかわる構造上の欠陥はありません。本現象が発生した場合も飛行の安全に影響をおよぼすわけではなく、機体に深刻なトラブルを起こすことなく安全に運用できる手順が既に確立されており、安全に着陸することが可能です。

4.オスプレイの安全性について

  • オスプレイについては、米国政府自身が開発段階で安全性・信頼性を確認していることに加え、米軍オスプレイの日本配備に先立ち、日本政府としても独自に安全性を確認しています。また、これに加え、自衛隊へのオスプレイ導入の検討過程のみならず、導入が決定された後においても、各種技術情報を収集・分析し、安全なみならず、導入が決定された後においても、各種技術情報を収集・分析し、安全な機体であることを確認しています。陸自要員が実際の機体を用いて操縦・整備を行い、オスプレイが安定した操縦・整備が可能であり信頼できる機体であることを改めて確認しています。
  • さらに、オスプレイのクラッチを原因とする特有の現象については、全ての種類のオスプレイの設計や技術に係る安全性について責任を有する米軍専門部局より、機体自体の安全性に問題がないことを確認しており、飛行の安全にかかわる構造上の欠陥はありません。これらを踏まえ、政府としては、オスプレイの安全性に問題はないと考えておりますが、オスプレイの日本国内における飛行運用に際しては、地元の皆様に十分に配慮し、最大限の安全対策をとるよう努めてまいります。

5.陸上自衛隊のオスプレイについて

陸上自衛隊のオスプレイについては、令和2年11月の初飛行後、運用を開始して間もないことから、部品交換を行う必要はありません。米軍専門部局より、現在、部品交換を行う必要はない事を確認しました。また、オスプレイの機体自体の安全性に問題はないということに変わりはないことから、引き続き、飛行の安全に万全を期した上で、運用を継続してまいります。将来的に陸自オスプレイも、一定の使用時間を経過した場合に部品交換の対象となりますが、その際は適切に対応してまいります。

北関東防衛局からの情報提供(2月5日付)

防衛省北関東防衛局から、米軍による下記内容のプレスリリースについて情報提供がありましたので、お知らせいたします。

以下、仮訳

  • V-22統合プログラムオフィスの勧告に基づき、米海兵隊、米空軍特殊作戦コマンド及び米海軍は、部隊への指示(fleetbulletin)を通じ、V-22のインプット・クイル・アセンブリ―(IQA)について耐用時間制限を発令した。この措置は2023年2月3日から有効となる。
  • この耐用時間制限により、一定数のV-22については、IQAが交換されるまで、飛行が制限されることとなる。IQAはプロップ・ローター・ギアボックスの構成要素であり、航空機のクラッチを収納している。
  • この勧告は、ハード・クラッチ・エンゲージメント(HCE)が徐々に増加していること及び現在進行中の技術的分析に基づくものである。
  • ハード・クラッチ・エンゲージメントは、クラッチがローターシステムから離れ、再結合する現象で、ドライブ・トレーンに衝撃を伝え、損傷を与える可能性のあるものである。
  • 搭乗員の継続的な安全を確保するため、各軍種は当該指示を実施するための強力なアクションを取った。
  • 当該指示は、所定の飛行時間を超えたIQAを交換する必要があることを明示している。交換され次第、当該航空機は飛行ステータスに戻ることとなる。
  • 各軍種はこれまで、飛行中及び地上での訓練による軽減策を実施した;以下の例を含む:
    既存の緊急対処手順を重視しつつ、HCEにさらされることを最小限とするために設計された暫定的な飛行指示を、部隊に提供。
    修正されたHCEシナリオをシミュレータ訓練に追加
  • 運用上の安全に関する懸念により、(IQAを交換する必要が生じる)具体的な飛行時間の値及び影響を受ける航空機の機数については公表されない。
  • 統合プログラムオフィスはデータマイニング、模擬及び飛行試験並びにハードウェアの再設計といった24個のイニシアティブを検討しており、これらは大きく4種類(分析、特定、軽減、排除)に分類され、短期、中期及び長期の解決策のために必要な情報を提供する。今回のIQAに係る耐用時間制限措置は、これらの努力の結果であり、我々は、継続的にV-22の安全性を向上させるため、関連する判明事項を活用していく。

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