川越道緑地(古民家園)
五日市街道の北、平成新道沿いにこんもりとした木々の茂みがあります。遠くから眺めると、まるで小さな森のように見えます。
この緑地は、コナラ、クヌギ、ケヤキ、エゴなどが自生した雑木林で、かつての武蔵野の姿を今も色濃く残しています。
地形の上ではちょうど武蔵野段丘と立川段丘の境にあるため、一帯は傾斜地になっています。樹林帯のなかは思いのほか明るく、緑の息吹が肌で感じられます。
また、落葉が堆積して腐葉土になっていく、そうした木々の営みにじかに触れることができます。
あたりには農地がひろがり、野鳥の声も聞こえる、静かな田園を思わせる場所になっています。ここには、砂川の昔を偲ばせる「川越道緑地古民家園」が開園しています。
古民家園の施設情報
施設内にて市指定文化財「小林家住宅」と「須﨑家内蔵」が見学できます。
- 住所
- 立川市幸町4丁目65番地
- 電話
- 042-525-0860
- 開館時間
- 午前9時から午後4時30分まで
- 休館日
-
月曜日および年末年始
注)月曜日が祝日の場合はその翌日
- 入館料
- 無料
小林家住宅
小林家住宅は、平成元年に立川市有形文化財の指定をうけました。
立川市へ寄贈がされたことから緑地内への移築復元工事が始まり、平成5年度に公園施設として公開されました。
「へっつい」のある土間や囲炉裏をきった「おかって」など、屋内の様子からは江戸時代の暮らしぶりが伝わってきます。
- 主屋は砂川には数少ない六間型(土間を除き6部屋で構成)で、高い技術と優れた材料が使われています。
- 最大の特徴は、母屋北西に配置された「オク」の間で、床の間・違い棚・書院などの座敷飾は、当時の武家住宅に匹敵するほどの高い格式をもっています。
- 以前は幸町4-37にありましたが、平成元年に文化財指定となり「川越道緑地」内に移築されました。
- 復元作業は「できる限り元の材料を使って創建当初の姿に戻す方針」で進められました。
- なお、移築に先立つ解体調査で「嘉永五(1852)年」と書かれた部材が発見され、建築年代が明らかとなりました。
須﨑家内蔵
- 江戸時代末期から明治時代初期頃に建てられたと推定される、類例の少ない木造3階建ての土蔵です。
- 建築年を明示する棟札等の記録がなく、和釘や建具に付いている陶製戸車などの建材から推定しています。
- 小屋組に登梁を用い、内部の梁や板壁には高価なケヤキがふんだんに使われ、帳面などの保管に使われる引き出しが側面にある箱階段が付いています。
- 移築前は母屋から出入りできる内蔵でしたが、復元に伴い外蔵用に改修しています。
- 須﨑家は江戸時代、砂川村八番組で組頭を務めた旧家で、かつては質屋を営み、この蔵は質蔵として使用されていました。
- 養蚕業の発展とともに桑苗の特産地であった砂川村の盛んな商業活動を象徴する建物としての高い評価と、蔵内に保存された古文書・民俗資料の内容調査と合わせ、地域史の解明につながる文化財として、その保存と活用を図ることを目的に古民家園に復元しました。
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このページに関するお問い合わせ
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〒190-0013 立川市富士見町3-12-34
電話番号(直通):042-525-0860
ファクス番号:042-525-1236
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