CV-22オスプレイ
横田基地に関する東京都と周辺市町連絡協議会による要請(令和4年9月4日)
件名
横田基地に配備されているCV-22オスプレイについて(要請)
要請日
令和4年9月4日(日曜日)
要請先
在日米軍横田基地第374空輸航空団司令官・アンドリューLラダン大佐、外務大臣・林芳正、防衛大臣・浜田靖一
要請者
横田基地に関する東京都と周辺市町連絡協議会(会長:東京都知事、副会長:瑞穂町長)
要請内容
下記ファイルのとおり
要請方法
郵送
北関東防衛局から情報提供(令和4年9月3日)
防衛省北関東防衛局から、下記のとおり情報提供がありました。
CV-22オスプレイの飛行再開について
米空軍CV-22オスプレイの地上待機措置を解除したことについて
- 米国防省は、オスプレイにおける、クラッチを原因とする特有の現象(※)による深刻なトラブルを起こすことなく安全に運用できる手順を既に確立しており、オスプレイの飛行を一律に見合わせるべき機体の安全性に係る技術的課題は存在しないとの立場です。
この点については、専門家同士の意見交換等を通じ、防衛省としても米国防省に改めて確認しています。
(※)ハード・クラッチ・エンゲージメント(HCE):プロペラとそのエンジンをつなぐクラッチが離れ、再結合する際に衝撃が発生する現象。 - その上で、米空軍特殊作戦コマンドは、本現象が過去6週間のうちに2回発生したことを受け、機体自体の安全性に問題がない中において、CV-22に求められる運用の特性(※)を考慮し、慎重の上にも慎重を期する観点から、独自の判断として、地上待機措置をとることとしたものです。
(※)米空軍のCV-22は、偵察や情報収集、人質救出などの任務を遂行する米軍特殊作戦部隊を迅速に輸送するため、米海兵隊MV-22や米海軍CMV-22に比べて、より機動的な飛行などが求められる。 - その後、米空軍特殊作戦コマンドにおいて、各種情報を分析の上、様々な任務におけるCV-22の運用手順の確認、搭乗員に対する教育・訓練内容の追加(※)、機体点検などを継続的に行うことにより、CV-22の飛行の安全が確保できることを確認したことから、9月2日(金曜日)(米国時間)、地上待機措置が解除されたものです。
(※)追加の教育・訓練内容の例:本現象の発生を想定したシミュレーション訓練の強化
横田基地に配備されているCV-22について
- 米側からの説明によれば、横田飛行場に配備されているCV-22については、9月3日(土曜日)以降、短時間のチェック飛行を行い、9月7日(水曜日)以降、通常の運用を再開すると承知しています。
米空軍CV-22オスプレイが地上待機することとした原因等について
- 本現象による深刻なトラブルを起こすことなく安全に運用できる手順は既に確立されており、オスプレイの飛行を一律に見合わせるべき機体の安全性に係る技術的課題は存在しません。
- その上で、米空軍特殊作戦コマンドは、CV-22に求められる運用の特性を考慮し、慎重の上にも慎重を期する観点から、独自の判断として、地上待機措置をとることとしたものです。
- その後、米空軍特殊作戦コマンドにおいて、各種情報を分析の上、様々な任務におけるCV-22の運用手順の確認、搭乗員に対する教育・訓練内容の追加(※)、機体点検などを継続的に行うことにより、CV-22の飛行の安全が確保できることを確認したことから、9月2日(金曜日)(米国時間)、地上待機措置が解除されたものです。
(※)追加の教育・訓練内容の例:本現象の発生を想定したシミュレーション訓練の強化 - 防衛省としては、そもそも、オスプレイの飛行を一律に見合わせるべき機体の安全性に係る技術的課題は存在しないこと、その上で、米空軍が、CV-22に求められる運用の特性も踏まえ、教育訓練や機体点検等を継続的に行っていくとしていること、を踏まえれば、米側の説明には合理性が認められることから、米空軍が今般、CV-22の飛行を再開するとしたことに問題があるとは考えていません。
陸自オスプレイV-22について
- 陸上自衛隊のオスプレイについて、防衛省では、確認的に操縦士への教育やクラッチの機能確認等の点検を行って、安全に万全を期した上で、順次、飛行訓練を実施することとしております。
陸自オスプレイV-22と米空軍オスプレイCV-22の飛行再開との関連について
- 防衛省としては、そもそも、オスプレイの飛行を一律に見合わせるべき機体の安全性に係る技術的課題は存在しないこと、クラッチを原因とする特有の現象に対しても安全に運用するために米軍が確立した手順について、陸上自衛隊においても着実に教育・訓練を実施していること、陸自オスプレイについては、クラッチを原因とする特有の現象も起きたことはなく、さらに、確認的に操縦士への教育やクラッチの機能確認等の点検を行ったこと、等から、順次、飛行訓練を実施することとしております。
- したがって、CV-22の飛行再開を待っていたとの事実はありません。
北関東防衛局から情報提供(令和4年8月24日)
防衛省北関東防衛局から、下記のとおり情報提供がありました。
米空軍CV-22は全機地上待機措置をとっているのにかかわらず、米海兵隊(・米海軍)や陸自は同様の措置をとっていない理由について
全般
- 米国防省は、オスプレイにおいてクラッチを原因とする特有の現象(※1)がまれに発生することを、2010年の段階で把握しています。
(※1)ハード・クラッチ・エンゲージメント(HCE):プロペラとそのエンジンをつなぐクラッチが離れ、再結合する際に衝撃が発生する現象。 - この現象の根本的原因については解明されていませんが、この現象による深刻なトラブルを起こすことなく、安全に運用できる手順(※2)は既に確立されており、各種教育・訓練を通じて乗組員にこれらの手順を習得させることにより、安全に運用できる体制が確保されています。日本の陸上自衛隊によるV-22の運用においても、同様の教育及び訓練が従来から取り入れられています。
(※2)手順の例- 離陸直後に一定時間ホバリングを行い、クラッチを含む機体の状況を確認した上で飛行に移る。
- 万が一飛行中にクラッチに係る現象が生じた場合には、緊急対処手順に従って、バックアップ系統等を活用し、安全に着陸する。
- そのため、米国防省は、オスプレイの飛行を一律に見合わせるべき機体の安全性に係る技術的課題は存在しないとの立場です。この点については、防衛省としても米国防省に改めて確認したところです。米海兵隊や米海軍は、政府要人の輸送任務を含め、オスプレイの運用を継続しています。
空軍独自の事情
- 米空軍のCV-22については、輸送を主任務とする海兵隊MV-22や海軍CMV-22とは異なり、特殊作戦を任務としていることから、当該任務に対応するための機動的な飛行などが求められるなど、具体的な運用環境や運用要領に違いがあるという独自の事情があります。
- その上で、米空軍特殊作戦コマンドは、最近6週間のうちに2回にわたり本現象に直面したことを踏まえ、機体の安全性に係る技術的課題が認められない中においてCV-22に固有の運用環境や運用要領を考慮し、慎重の上にも慎重を期する観点から、独自の判断として、当面の間、CV-22の地上待機措置をとることとしたものと承知しています。
北関東防衛局から情報提供(令和4年8月19日)
防衛省北関東防衛局から、下記のとおり情報提供がありました。
- 米側からの情報によれば、米空軍特殊作戦コマンドは8月16日、2017年以降のCV-22オスプレイの安全上の事象の発生を受け、当面の間、米空軍のCV-22全機を地上待機させることを決定したと承知しています。
(注)今回の措置は、2017年以降4件(うち2件が6週間以内に発生)の安全上の事象が発生したことを受けたもの。問題の箇所はギアボックス内のクラッチとのこと。なお、これらの事象による人身被害(負傷、死亡)は生じていないとのこと。 - これを受け、横田飛行場に配備されている米空軍のCV-22も地上待機措置の対象となっているとの説明を受けています。
- 詳細については引き続き確認中ですが、防衛省としては、米軍の運用に際しては、安全面の確保が大前提と考えています。これまでも累次の機会を捉え、米側に対し、地元への配慮と安全確保について申し入れを行っており、引き続き、安全面に最大限配慮するよう求めてまいります。
横田基地広報部から情報提供(令和4年8月18日)
横田基地広報部から防衛省北関東防衛局を通じて、下記のとおり情報提供がありました。
- 空軍特殊作戦軍司令官ジム・スライフ中将は、令和4年8月16日、安全上の事故が相次いでいることを受け、米空軍特殊作戦軍所属CV-22オスプレイ全機の飛行運用を一時的に停止するよう指示しました。
- ハードクラッチの不具合による事故が平成29年以降で計4件、過去6週間で2件発生していました。
- 今後、米空軍特殊作戦軍幹部は統合プログラム室と産業機関と連携して、事故の原因究明に全力を注ぎ、大惨事を引き起こさぬようリスク管理対策を講じます。最終目標は、実行可能な長期的、物理的解決です。
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