通販サイトから偽物が届いた　代金前払いは気をつけて（令和5年12月10日号）

【相談事例】「海外ブランドバッグの半額セール」というSNS広告を見て、リンク先の通販サイトに入り注文し、クレジットカード（以下、カード）払いを選択しました。注文後に「代金引き換え配達に変更した」という確認メールが届きましたが、気にしませんでした。後日、代金を現金で払い商品を受け取ると、明らかに偽物が入っていました。慌てて通販サイトにメールをしましたが返信はなく、サイトも削除されていました。宅配事業者には「引き渡し後は受取拒否も返金もできない」と言われました。

インターネット通販では、消費者は通販サイトの写真や商品情報をもとに申し込みますが、公式サイトや正規品と思って注文したのに、届いた商品は商品違いや偽物だったとの相談が多数寄せられています。問題のサイトを知ったきっかけはSNSなどのインターネット広告であることが多く、また支払方法は「代金引き換え配達」や「銀行振込等の前払い」など、商品の受け取り時や受け取り前に代金を支払っている点が特徴です。

代金引き換え配達の場合、消費者は宅配事業者に代金を払い商品を受け取りますが、後で商品が偽物と分かっても宅配事業者からの返金は非常に困難です。銀行振込等の前払いの場合も同様です。

事例では、送り状の依頼主、通販サイトとも連絡が取れず被害は回復できませんでしたが、カード情報の悪用を防ぐため、速やかにカードの再発行を求めるよう助言しました。

「販売価格の大幅値引き」「販売事業者名、住所、電話番号等の情報が表示されない。または虚偽、無関係の情報が表示される」「支払方法が代金引き換え配達や個人名義の銀行口座に前払いのみ。もしくはこれらの方法に一方的に変更される」などは問題のあるサイトの特徴です。

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